どうも、かきのたねです。
昨日はセンター試験でしたね。今回は2019年度のセンター物理をわかりやすく解説していきます。
次は第4問。
問1:非慣性系と慣性力 答:3
【公式】非慣性系
加速度\( a \)で運動する観測者には、全ての物体(質量\( m \))が加速度の向きとは逆向きに重力のような力(慣性力)\( ma \)が働いているように見える。
エレベーターやバスなどは加速度運動するが、慣性力の大きささえわかれば外界がどう見えるか(自分がどんな速度で運動しているのか)は無視できる。
バスの中からこの物体を見ると、重力と張力と慣性力が釣り合っている。
重力と慣性力の合力は赤い矢印で、この図から、
よって3が答え。
問2:非慣性系での物体の運動 答:5
バスの加速度は変化しないので、慣性力の大きさと向きも変化しない。つまり、先ほどの赤い矢印の向きに常に同じ大きさの力が働く。
ボールは静かに(初速度ゼロで)離したので、赤い矢印の向きに等加速度直線運動する。
よって答えは5
問3:力学的エネルギー保存則 答:5
この運動中、非保存力(この状況では張力のみ)は仕事をしないので力学的エネルギーが保存する。
物体が落下すると重力による位置エネルギーが減少し、運動エネルギーへと変化する。
角度\( \alpha \)が小さい時(0°付近)は角度の増加で急激に落下するが、角度\( \alpha \)が大きくなるにつれて落下の仕方は緩やかになる。
つまりはじめのうちは運動エネルギーがゼロから急激に増加し、だんだん緩やかになっていくものを選べばよい。
答えは5
計算でも求めておこう。
角度\( \alpha \)の時の落下距離は\( l\sin{\alpha } \)なので、減少した位置エネルギーは\( mgl\sin{\alpha } \)
これが全て運動エネルギー\( K \)に変換されるので、
これを表すグラフは5
問4:円運動 答:6
\( \beta = 90^{\circ} \)のときも円運動を継続しているので、張力は円運動の遠心力と釣り合っている。(ちょうど90°なので重力は寄与しない)
【公式】円運動の遠心力
円運動しているときに物体が感じる遠心力\( F \)は次のようになる。(等速とは限らない)
\( r \):円運動の半径
\( \omega \):角振動数
\( v \):速さ
遠心力を求めるため、速さ\( v \)を求めよう。
釘にかかった後もエネルギーは保存している。
よってはじめの状態からどれだけ落下したか(位置エネルギーが減少したか)がわかれば、運動エネルギーが求まり速度\( v \)がわかる。
\( \beta = 90^{\circ } \)のとき、
なので、運動エネルギーの公式に代入すると、
\( v \)について解くと、
この円運動の半径は\( l-a \)なので、遠心力\( F \)は、
これが張力と釣り合っているので、張力\( T \)は
よって答えは6
高校物理の家庭教師
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