どうも、かきのたねです。
昨日はセンター試験でしたね。今回は2019年度のセンター物理をわかりやすく解説していきます。
次は第2問。
問1:ダイオードの整流作用 答:3
問題文に「キャリアは接合面に移動」というヒントがあります。
半導体の基礎
半導体のキャリア
p型半導体:キャリアは正電荷(positive charge)をもつホール(正孔)
n型半導体:キャリアは負電荷(negative charge)をもつ電子
電流の向きと電荷の動く向き
正電荷:電流と同じ向き
負電荷:電流と逆向き
接合面で電荷のやりとりができなければ、 電流は流れません。
順方向の電圧をかけたとき
p型半導体とn型半導体を接合したものをダイオードといい、この接合をpn接合という。
ここでは高電位側にp型半導体、低電位側にn型半導体を配置している。接合面で電荷のやりとりができるので電流が流れる。
逆方向の電圧をかけたとき
ここでは低電位側にp型半導体、高電位側にn型半導体を配置している。接合面で電荷のやりとりができないので電流が流れない。
このとき接合面付近にキャリアがなくなり、この部分を空乏層という。
解説
電流が流れるのは、
高電位側にp型半導体・低電位側にn型半導体を接合しているとき
- A:p型半導体, キャリアは正電荷のホール(正孔)
- B:n型半導体, キャリアは負電荷の電子
答えは3
https://kakinotane-blog.com/diode-rectification-action
問2:半導体と交流回路 答:5
b側が高電位のとき
電流は左側から右側に流れるので、ダイオードに電流は流れる。
この時回路としては2つの抵抗の並列回路なので、合成抵抗は1つの抵抗の半分となり、抵抗1つの場合に比べて電流は流れやすくなる。
a側が高電位の時
電流は右側から左側に流れるので、ダイオードに電流は流れない。
この時回路としては抵抗1つの回路なので、比較して電流は流れにくい。
まとめ
点aに対する点bの電位が高いとき:電流は流れやすい
点aに対する点bの電位が低いとき:電流は流れにくい
この特徴があるのは5のみ。
問3:電流の流れる導体棒が磁場から受ける力 答:2
【公式】ローレンツ力
磁場\( B \)と垂直に電流\( I \)が流れるとき、磁場にも電流にも垂直に力が働く。この力\( F \)は次のようになる。
\( l \):導線の長さ
問題文中に\( B \)と\( l \)は与えられているので、流れている電流\( I \)がわかれば導体棒にかかる力が求まる。
導体棒は静止しているので、誘導起電力は生じていない。導体棒の抵抗はほぼゼロなので、つまり導体棒の両端の電位差はゼロである。
そのため左側の抵抗\( R \)には電流が流れない。
この部分にだけ電流が流れているので、
スイッチを閉じたとき導体棒にかかる力を求めると、
そのため答えは2
問4:誘導起電力 答:5
導体棒に電流が流れないとは、抵抗\( R \)の両端にかかる電圧と導体棒に生じる誘導起電力とが等しいことを意味する。
抵抗\( R \)の両端にかかる電圧\( V’ \)
流れる電流\( I \)は、
そのため抵抗の両端にかかる電圧\( V’ \)は、
導体棒に生じる誘導起電力\( V_{emf} \)
【公式】誘導起電力(Induced electromotive force)
磁場\( B \)と垂直に長さ\( l \)の導体棒が速さ\( v \)で動いているとき、その導体棒の両端には起電力\( V_{emf} \)が生じる。
抵抗の両端の電位差と導体棒の誘導起電力が等しい
先ほど求めた\( V’ \)と\( V_{emf} \)が等しいので、
これを\( v \)について解けば、一定となった導体棒の速さがわかる。
よって答えは5
高校物理の家庭教師
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