原子

たった10分でわかる! 光電効果と仕事関数

どうも、かきのたねです。

光電効果って、不思議な現象ですよね。今日は光電効果と仕事関数について解説していきます。

「金属に光を当てると、電子が飛び出す」現象を光電効果と言いますが、なかなか不思議な現象です。しかも光の波長(または振動数)を変化させると、明るさが同じでも電子は飛び出たり飛び出なかったりします。

この現象はかの有名なアインシュタインが、量子力学という理論を使って説明してノーベル賞を受賞しました。

これを簡単にわかりやすく見ていきましょう!

かきのたね
かきのたね
実はアインシュタインは、このノーベル賞の賞金を離婚の慰謝料にしたらしいよ。

光電効果と仕事関数のイメージ

光電効果は簡単にいってしまえば、次のようになる。

光の粒が金属内の電子にぶつかり、その電子がエネルギーを受け取ってはじき出される現象

そして仕事関数はこう言える。

金属から電子が飛び出さないように束縛するエネルギー

このエネルギー(仕事関数)よりも大きなエネルギーを与えなければ、電子は金属から飛び出すことができない。

仕事関数は一般に、金属の種類によって異なる。

電子が金属内に束縛されているとは?

ここで言っている束縛(電子が金属の外に出られない)とは、次のことからイメージできるだろう。

金属内は位置エネルギー(束縛エネルギー)が負であり、

電子はどんなに頑張っても、外から与えられたエネルギー分だけ位置エネルギーが高い場所にしか行くことはできない。(力学的エネルギー保存則)

つまり電子に与えられたエネルギーが束縛エネルギーの大きさを超えていなければ、どう頑張っても電子は金属外(位置エネルギーがゼロ)に出て行くことはできない。

より正確な仕事関数の意味

もちろん、金属内のどの場所に電子がいるかで束縛エネルギーは異なる。

一番束縛が緩いものの束縛エネルギーの大きさを、その金属の仕事関数\( W \)と呼んでいるのだ。

金属内のある電子が束縛されているときの束縛エネルギー(位置エネルギーの大きさ)を\( W’ \)とすれば、もちろん次の関係がある。

\[ W \leq W’ \]

電子が飛び出すかどうかが、光の波長(振動数)によって変わる理由

ここまで理解したところで、なぜ光の波長(振動数)によって電子が飛び出すかどうかが変わるのかを説明しよう。

光の実体は、光子という粒の集まりだと考えられている。

光が明るければ光子は多く、光が暗ければ光子は少ない。これは光の振動数(波長)が変わっても同じだ。

一方、光の振動数(波長)によって、光子1粒がもつエネルギーは異なる。

振動数\( \nu \)の光(波長は\( \lambda = \frac{c}{\nu } \), cは光速)の光子1粒のエネルギー\( E \)は、次のようになることが知られている。

\[ E = h\nu \]

この\( h \)はプランク定数と呼ばれるただの定数であり、エネルギー\( E \)と振動数\( \nu \)との間に成り立つ比例関係の比例定数である。

ちなみに言っておくと、光子\( n \)個からなる光線のエネルギーは\( nh\nu \)である。しかし1粒の電子に複数の光子がぴったり同時にぶつかることはほぼありえないので、ここではこの関係は使わない。

実は光は、波の性質粒子の性質両方の性質を持っているよ

本題に戻ろう。

金属に光を当てると電子が飛び出すこと(光電効果)は、次のように言い換えられる。

  • 1粒の光子が金属内の電子にぶつかって、その電子が光子のエネルギーを全て奪う
  • このエネルギーが束縛エネルギーの大きさを超えていた時、その電子は金属外に飛び出す。

これが光電効果の仕組みなのである。

まとめ:光電効果を数式で表すと

今後計算できるようにするため、最後にまとめつつ数式で書いてみよう。

  • 金属内の全ての電子は、仕事関数\( W \)以上のエネルギー\( W’ (\geq W)\)で金属に束縛されている。
  • この電子に振動数\( \nu \)の光を当てると、電子に1粒の光子(エネルギー\( h\nu \))がぶつかり、電子はエネルギーを\( h\nu \)だけ受け取る
  • すると電子の力学的エネルギーは\( h\nu – W’ (\leq h\nu – W )\)になり、これが正であれば、位置エネルギーがゼロである金属外に飛び出す。
  • 一番飛び出しやすい電子はエネルギー\( W \)(仕事関数)で束縛されている電子であり、飛び出した時の運動エネルギーは\( h\nu – W \)である。
  • \( h\nu \)が\( W \)を超えた瞬間に電子は金属外に飛び出せるようになるので、金属から電子が飛び出すかどうかは、当てた光の波長(振動数)で決まる。
  • 光をどれだけ明るくしたとしても光子1粒のエネルギーは\( h\nu \)で変わらないため、電子が飛び出すかどうかは光の明るさによらない

\( h\nu \leq W \)のとき、電子に十分なエネルギーを与えることができないため電子は金属内に束縛されたままである。

\( h\nu \ge W \)のとき、金属は束縛を振りほどき電子は金属外へ飛び出す

わかりやすい!
高校物理の家庭教師

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