どうも、かきのたねです。
電磁気の学習を進めていくと、金属内の電場がゼロである事実をよく目にします。これは金属の至る所で電位が等しいことも意味しますが、なぜ金属内の電場はゼロなのでしょうか?
金属内の電場はゼロ
電位差がある部分をつなぎ合わせると、電流が流れることは知っていることだろう。
例えば、回路に電池を繋げると電流が流れるだろう。電池の両端は電位差があり、その両端を繋いだために電流が流れるのだ。
金属内の電場がゼロであることは、次のような考えをすると自然に導くことができる。
- 金属内に電場があると、金属内に電位差が生じる。
- この電位差により金属内の自由電子が力を受け、電流が流れる。
- この電流は金属内の電場によるものだったので、電位が高いところに電子が流れ込むように電流は流れる。
- 電子が流れなくなるまでこの現象は続く。
- 電子が流れなくなったとき、金属内で電子が力を受けなくなっているので、金属内の電場はゼロとなっている。
例えばコンデンサーの極板の電荷分布を求めるときに、この事実を使うと便利である。
ここでとある疑問が浮かんでくる。
導線には電流が流れているのに等電位?
電流が流れている回路で、導線で繋がったところは等電位である。
このことは先ほどの話と食い違っているのではなかろうか?
先に答えを言ってしまうが、実際は等電位ではない。
導線には自由電子がたくさんあり、電位差がほとんどなくても電流は流れる。これは抵抗が小さいと言うことができる。抵抗器に比べると導線は電位差はほとんどないため、実質導線の抵抗はゼロだとみなすことができるのだ。
つまり導線に電流が流れていても電位差がほぼゼロであるので、導線で繋がった部分は等電位である。
まとめ
金属内部の電場がゼロでないとき、その電場がゼロになるように電荷が移動する。そのため電流が流れていない金属内部は電場がゼロである。
高校物理の家庭教師
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